My Custom Order
新たにスタートしたオンラインストア カスタムオーダーサービスで、実際にスタッフがカスタマイズしたアイテムをご紹介。カスタムオーダーならではの仕様やサイズ感など、カスタマイズするうえで拘ったポイントを聞いてみました。
羽根田 弘元
商品部 マーチャンダイザー
ESTNATIONメンズのドレス/ビジネスウェアのマーチャンダイジングを担当。25年以上アパレル業界に携わる経験と、生産背景までも知り尽くした深い知見は、現在のMD計画や商品開発に生かされている。
ファッションカルチャーへも精通し、プライベートでは古着からストリートまで着こなす、スタイリングの幅の広さや遊び心にも定評がある。
- 今回選んだモデルとその理由を教えてください。
ビジネス上、昼夜問わず人に会う機会も増えてきており、相手に与える印象も大事にしたいと思うようになったことがきっかけです。
ビジネスでの会食や入卒シーンなどでも使用する事を想定し、アンダーステイトメント(控えめな表現)を意識した、ベーシックな三つボタン段返り仕様のスーツを選びました。
- 生地選びのポイントはありますか?
表地は昼夜問わず着用できるよう、万能なダークグレーを選択しました。
ライトグレーは明るすぎて夜の会食には向かず、ネイビーはかしこまった印象になるため、ダークグレーは汎用性が高い優秀なカラーだと思いますね。
裏地はジャケットを脱ぐことも想定し、表地に近いブラックを選択。今回は控え目でベーシックというテーマでオーダーしています。
- ディテールで拘った部分はありますか?
ボタンはナットボタンで、表地に合わせてブラックを選択しています。袖ボタンは重ね付けにしてさりげなくアクセントを入れています。
ポケットはパッチにするとカジュアル感が出すぎるか、、と悩んだ結果、基本に忠実なフラップ仕様に。ベントはお尻にボリュームある体系のため、大きさが強調されず、後ろ姿がエレガントに見えるサイドベンツ。
パンツの裾はダブルの4.5cm巾で設定。カジュアルな印象を与えるため、シングル仕上げも考えたのですが、少しO脚、ふくらはぎの発達をカバーする為、裾に重さをつけて、パンツのシルエットが真っすぐ落ちるようにしたところが今回拘った部分です。
- サイズ調整で意識したポイントを教えてください。
胸板がっちり、全体的に厚みのある体形の為、既製品ではなかなかフィットしないことが悩みでした。
ジャケットは通常だと50サイズのところを、あえて52サイズを選択し、ウエストを少し絞り、着丈はヒップの半分が隠れる位の絶妙な丈感に調整。
腕の長さは左右差がある為、左袖を1cm短く設定しているのは、カスタムオーダーならではの調整だったかなと思います。
パンツも通常50サイズではあるのですが、ウエストやヒップ、脚の発達をカバーするため、52サイズを選び、太もも周りから裾にかけて1cm細く絞って、視覚的に逆三角形のようなすっきりとした雰囲気になるようなサイジングを意識しました。
- 最後にコーディネートのポイントを教えてください。
・タイドアップコーディネート
白シャツやブルーのシャツにソリッドカラーのネクタイを締めるのが今の気分です。派手になりすぎない、控え目な合わせ方。
靴下はスーツカラーに合わせたグレーやシューズに合わせた黒がベストではありますが、今回は靴下を白にする事で軽さを演出しています。
・カジュアルコーディネート
インナーにハイゲージのタートルネックやモックネックを合わせる事で、オーセンティックなスーツでも一気に柔らかい印象を与えることができます。
足元に黒、茶などのスウェードシューズを合わせても良いし、スニーカーを合わせて遊んでみるのもおすすめです。