エグゼクティブの愛する仕事服
しなやかに今を生きるアクティブな女性たちは、どんな想いでビジネスウエアを選び、
何を着ているのか――
時代を牽引する4名のエグゼクティブにインタビュー。
第四回目は半導体などを扱う会社の代表取締役社長の坂本洋子さんにお話を伺った。
坂本洋子
●1952年に創業、半導体/液晶製造・検査装置、産業用設備、放送・伝送通信機器、制御機器などの設計・製造をメインとしたモノづくりの会社を父親から引き継ぎ、2019年に代表取締役社長に就任。
仕事のときは「会社の顔」としての、
きちんと感のある服が最優先
全国に6つの事業拠点を持ち、海外にも関連会社を有するモノづくりの会社の代表取締役社長を務める坂本洋子さん。「社長」という言葉から想像する女性像とはかけ離れた、柔らかな物腰と美貌の持ち主だ。会社の代表という立場上、オンタイムとオフタイムの洋服は、きっちり分けて考えているという。「本来は華やかな服が好きなのですが、仕事のときは、ベーシックカラーのきちんと見えるスタイルがほとんど。お客様や社員達が見て、不快な気分にならないような服装を心掛けています」。“きちんと感”を意識すると、おのずと多くなるのが黒・ネイビー・白。クライアントに会う日や出張の時は、スーツを選ぶことが多い。「ノーカラーのジャケットにタイトスカートというのが、一番多いですね。インナーには、ボウタイやスタンドカラーのブラウスで華やぎを足すようにしています。もともとフェミニンなスタイルが好みなので、ブラウスはシルクなどとろみのある素材を選んで、きちんと感がありながらも、女性らしいデザインを楽しんでいます」。
プライベートでは一転、
華やかな装いを謳歌
オフタイムでは、綺麗色の花柄のプリント服を楽しんでいるという坂本さん。「プライベートでは可愛い感じの服を選ぶことが多いです。ビジネスの時とはファッションががらっと変わることで、気持ちの切り替えにも役立っていると思います。トレンドや新しいブランドも、自分に合うものならば積極的にトライしています」。
お洒落の楽しみ方を変えた
「マイ・スタイリスト」との出会い
経営者として多忙を極める坂本さんは、お洒落に興味はあるものの、流行やニューブランドの情報を自力で集めることは難しく、何を着たらいいのか迷うこともしばしば。そこで頼りにしているのが、エストネーション六本木ヒルズ店のスタッフである熊谷さん。「熊谷さんとのご縁は、10年ほど前、エストネーション銀座店にふらりとお買い物に立ち寄った時に接客していただいたのがきっかけ。今では全幅の信頼を寄せています」。最近は、一年に2~3回、熊谷さんに相談しながら、エストネーション六本木ヒルズ店でまとめて買い物を楽しむというスタイルが定着している。「“お買い物をする”と決めた日には、丸一日スケジュールをあけて、熊谷さんやスタッフの方々とお話ししながら、じっくりと選ぶんです。自分では思ってもみなかった服を提案してくださったり、こんなアイテムがトレンドですよ、と教えてくださったり……そうやって、エストネーション六本木ヒルズ店で過ごす日は、私にとって夢のような時間。熊谷さんはお直しの腕も一流で、“リデザイン”のレベルで、私の身体に合わせて作り直してくださるんですよ! 今では、ワードローブのほぼすべてを彼女にお任せしています」。シーンに合わせた旬のコーディネートはもちろん、過去に買った服を把握しながら、新しいものとの組み合わせの提案や、意外性のあるチャレンジングなブランドの紹介まで、パーソナル・スタイリストとして、ワードローブ全般をアドバイスしてくれる熊谷さんは、坂本さんにとって欠かせない存在。「クローゼットには、いい服もたくさんあるといえばあるんです(笑)。でも、すごく好きだった服も何年か経って着てみると、何故かしっくりこなかったり、似合わなくなっていたりするんですよね。やっぱり今の服には、時代のムードだったりスピード感だったりがあって、着るとウキウキするんです。そして、何より、“ちゃんとしている”ってことが、自信になるし、心強く思える。エストネーションに出会って、“お洒落って楽しい”と思えることが多くなりました」。幾つになっても、新たなお洒落にわくわくする気持ちが世界を広げてくれる――そのポジティブなマインドが坂本さんの輝く源となっている。
ブラウス/ジェイアンドエムデヴィットソン ¥64,900
スカート/マックスマーラ ¥104,500
イヤーカフ/ヒロタカ ¥46,200
イヤーカフ/ヒロタカ ¥60,500
坂本さんの優しい雰囲気に映える、ベージュのワントーンコーディネート。「実は、今までベージュはあまり着たことがなかったので、新鮮ですね! 特にこのブラウスが気に入りました。早速、オンタイムの装いに取り入れたいと思います」。