1. TOP
  2. New Luxury Manner Book
ESTNATION ESTNATION

「New Luxury Manner Book」は
品格と知性をもった大人のためのマナーを提案していきます。
時代とともに進化するマナー。
ESTNATIONのエキスパートスタッフとともに
あたらしい時代のマナーを考えていきましょう。

Vol.03

Fragrance
New Manners

フレグランスのニューマナー

“香りを着る”という言葉があるように、フレグランスはファッションの一部。ですが、その楽しみ方やマナーは案外知らないことも多いのではないでしょうか。基本的なつけ方から、季節ごとのおすすめまで。身につけることで広がる奥深いフレグランスについて、2人のスタッフとともに考えていきましょう。

Wedding New Manners

MANNER

01

Content

MANNER

01

フレグランスを楽しむ上で、知っておきたいことはなんでしょうか? 遠藤(以下E):フレグランスは直接肌につけることで、体温によってアルコール分が揮発し、本来の香りが発揮されるもの。まずはその性質を知っておくと良いですね。 石田(以下I):同じ香りでも、つける人によって異なる彩りをもたらすのがフレグランスのおもしろさです。また、下から上に香っていくという性質を知っておくと、より香りの楽しみ方も広がりますよね。 E:一般的にフレグランスは、お肌に直接つけるのが基本。衣類や革製品などにつけるのは、控えたほうがよいことも知っておいていただきたいです。 I:殆どの天然香料には褐色の色がついており、淡い色の洋服には色移りしてシミなどができてしまうこともありますからね。 フレグランスといってもいろいろな種類がありますが、簡単に特徴を教えてください。 E:香料の濃度が高い順に、「パルファム」、「オードパルファム」、「オードトワレ」、「オーデコロン」となります。濃度が高いほど持続時間も長いです。 I:基本的にスプレータイプが多いですが、最近ではアルコールフリーのロールオンタイプ、練り香水のような固形タイプ、ヘアーにつけて香らせるオイル、洋服に直接つけられるものなど、多様に広がっています。 E:シーンに応じて使い方を楽しんでみると、フレグランスの世界がもっと広がると思います。

MANNER

02

Content

MANNER

02

フレグランスを楽しむ際、気をつけたいポイントを教えてください。 E:香りは空間にも広がるものですから、周囲の方にも心地よく感じてもらえるように“つけすぎ”には注意したいところです。 I:最大2、3プッシュが基本。ほんのり香らせたい場合は、1プッシュ程度でも十分かと思います。広がりを抑えたい場合は、服の下の腹部などは有効ですよ。自分では香りを感じやすいですが、広がりは控えめです。 E:香りをより抑えたいなら膝裏や足首なども良いですね。反対にうなじや手首など、肌が露出している部位や、上半身側の部位につけると香りの効果は高いです。 I:体温が高い部位につけると、揮発しやすいという特徴があります。よく動かす部位につけると香りは広がりやすく、逆に動かさない部位だと広がりにくいというのも覚えておくと良いかもしれません。 TPOを考えることも大事ですよね? I:基本的には、自由に香りを楽しんでもらいたいと思いますが、葬儀やお見舞いといったシーンでは、強すぎる香りは気を遣いたいですね。飛行機や新幹線などの長距離列車や、他人と長時間近くにいるパブリックスペースでも、つける香りや量を気遣いたいです。 E:繊細な味わいを楽しむようなレストラン、懐石料理、寿司店なども同様ですね。もしつけるのであれば足首に白檀などの柔らかい香調のものを控えめにしのばせる程度ならよいかもしれません。

MANNER

03

Content

MANNER

03

エストネーションではどんな香水の楽しみ方を提案していますか? I:洋服を選ぶように、香りもファッションの一部として楽しんでいただきたいです。洋服を選ぶより先に、フレグランスからコーディネートを決めるのはいかがでしょうか。香りもアイデンティティの表現やセルフプロデュースの一部ですから。 E:着替えるように楽しむのもおすすめしています。カジュアルなファッションには、ライトなオードトワレやオーデコロンを広い範囲でやや多めに、ドレスアップしたときは、パルファムやオードパルファムなどの濃度の高いものを手首や耳の後ろに点でつける、というように、オン・オフで印象を変えられますから。 I:一日のなかで香水をつけ替えるという楽しみ方もあります。服は着替えずに香りを着替えるだけでも、印象を変えることができます。 E:日中では、オードトワレやコロンなどライトなタイプをつけ、香りが消えかける夜に少し重めのパルファムなどに変えていく、という方法ですね。同じ香調だと自然にレイヤリングできます。 I:ライトなタイプのフレグランスは持続時間も比較的短め。ロールオンやオイルなどの軽いタイプなら、朝昼晩と短い時間でつけかえることもできるでしょう。 “香りを着替える”という考え方は、興味深いです。気をつけるのはどんなところでしょうか? E:香りが残りにくいよう、最初は軽めな香りをつけ、時間が経ったら変えていきましょう。あとはつけ方の工夫でも変えられます。ヘアフレグランスを内側につけ手櫛でかきあげたりすると、ふんわりと香らせることもできますよ。 I:ヘアオイルがなくても応用が効きますね。 E:香りをつけ変えると気分も変わりますから。シーンごとに楽しめるように工夫すると、生活がより豊かになると思います。やっぱり香りは個性を表現する手段。「人と被りたくない」と、複数の香水を重ねて自分好みにアレンジする楽しみ方もあります。

MANNER

04

Content

MANNER

04

ほかに“つけかえ”を楽しむ方法はありますか? I:四季に応じて香りを変えていくという楽しみ方もありますね。 E:フレグランスには香調(ノート)といって香りの系統がありますので、季節の特徴に合わせたつけこなしができるとおしゃれだなと感じます。 I:桜が咲き誇り、花のイメージが強い春は、やはりフローラル系がおすすめ。女性に好まれている印象ですが、最近では男性にも人気です。 E:湿度が高くなると、香りが重く感じられるので、梅雨から夏にかけては、揮発性が高いといわれる軽やかな柑橘系がおすすめです。 I:レモンやシトラス系は、トップノートにも多く使われるポピュラーな香調。最初は尖った印象ですが、徐々に馴染みます。湿度が高い時期に、アンバーなどの重い香調は、トゥーマッチかもしれません。 E:空気が乾燥する秋冬は、寒さの中であたたかみを感じる香りがおすすめですね。アンバーやバニラ、ウッディ系のような揮発が遅く持続性の高い重厚感のある香りが適しています。雪の日などの気温が低いときは特にそうですね。 多様化するフレグランスですが、ほかにおすすめの楽しみ方はありますか? E:身にまとうのではなく、空間で楽しむルームフレグランスもおすすめです。リモートワークなどで自宅にいるシーンが増えたことで、近年人気を集めています。 I:プライベートな空間で、好きな香りに存分に浸れますね。ディフューザーがポピュラーですが、キャンドルも人気。炎のゆらぎで落ち着けるといった視覚的効果もあります。 E:入眠時に使う香りも人気ですね。ピローミストやアロマオイルもありますが、寝る時につける“寝香水”は香水業界ではトレンドとなっています。深くリラックスできるのが特徴です。 I:何かと多忙な現代社会では、リラックスタイムを十分に取るのも難しいので、香りで切り替えていくのはひとつの手段です。香りには、自己表現やリラックスなど、さまざまな効果がありますから。 E:こうしたニューマナーを踏まえたうえで、自由にフレグランスを楽しめるような方法をこれからも提案していきたいです。

RECOMMEND FOR

Womens

FREGRANCE

01

Content

Eau TRIPLE [HELIOTROPE DU PEROU] /
Officine Universelle Buly
¥23,210 [75ml]

FREGRANCE

01

「19世紀の総合美容薬局を起源としたオフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー。白い花々やトンカビーンズ、スミレをベースにした『ヘリオトロープ・デュ・ペルー』は、アルコールフリーで作られた水性香水なので、お肌以外にもつけられます。幸福感の高いパウダリーな香りは、周囲の人にも好まれやすいでしょう」(遠藤)

FREGRANCE

02

Content

Eau de Parfum [GAIAC FLOWER] /
NONFICTION
¥10,450 [30ml]

FREGRANCE

02

「注目の韓国ブランド、ノンフィクションが手がける『ガイアックフラワー』のオードパルファムは、スモーキーで野生味のあるトレンドの香調です。ローズなどのフローラル系と、バニラ、アンバー系のセンシュアルさも同居する奥深さが特徴。少量でも香りが長く続くので、ドレスアップの時などに活躍してくれそうです」(遠藤)

FREGRANCE

03

Content

Eau de Toilette [GARDENIA] /
CASWELL-MASSEY®
¥22,000 [60ml]

FREGRANCE

03

「国内でも希少なアメリカ最古の香水ブランド、キャスウェルマッセイの人気シリーズ『ガーデニア』のオードトワレ。透明感のある爽やかな香りが持ち味です。日常使いするのにも全然嫌みがないんです。独自のテクノロジーで花を摘まずに香りを再現している点も、サステナブルで現代的だと思います」(遠藤)

RECOMMEND FOR

Mens

FREGRANCE

01

Content

Roll On Perfume Oil [BLANCHE] /
BYREDO
¥13,090 [7.5ml]

FREGRANCE

01

「バイレードから展開されるアルコールフリーのロールオンタイプ『ブランシュ』は、手首や首周りなど、気軽に塗ってつけられます。持続時間も短く、クセのないクリーンな香りなので、重ねづけや香りの着替えでも使えますね。持ち運びもしやすいので、バッグに入れておけば、さまざまなシーンで活躍してくれます」(石田)

FREGRANCE

02

Content

Solid Perfume [ORPHÉON] /
DIPTYIQUE
¥8,690 [3g]

FREGRANCE

02

「ディプティックのソリッドパフューム『オルフェオン』。いわゆる固形の“練り香水”です。使い方は指にさっと取って、好きな場所に塗るだけ。香水のように揮発しないので、長時間のフライトなどでも便利です。トンカビーンズを主にした甘めの優しい香りなので、ベースの香りとしても良いですね」(石田)

FREGRANCE

03

Content

Eau de Parfum [24 Zagara] /
LabSolue
¥33,000 [120ml]

FREGRANCE

03

「ミラノ発フレグランスブランド、ラブソルーのシトラス系フレグランス『24 ザガラ』。こちらのオードパルファムは、フレッシュながら落ち着きがある香りで、普段つけ慣れない人にも使いやすいです。シトラス系の香りは男女問わずさまざまなシーンにマッチするので、一本持っておくと重宝しますよ」(石田)